2008.03.26

匿名の心理戦(ついでにDEATH NOTEほか4冊を紹介)

今更ながら、テレビで映画「DEATH NOTE」の前半だけを見て、忙しくて後半が見れなかったのでDVDを借りてみたのだが、あまりに面白くてコミックにまで手を伸ばしてしまった。

DEATH NOTE デスノート(1)
DEATH NOTE デスノート(1) 大場 つぐみ 小畑 健

おすすめ平均
stars思わず溜め息
stars主人公が悪
stars読み返し…。
stars個人的批評
stars死神が落とした一冊のデスノートによって…

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誰にも気づかれず世の中を変えていくというシチュエーションは、コソコソと匿名でブログを書いている感覚と被って、主人公に変に共感した。規模も複雑さも違うのだが、匿名でも数百人ぐらいのRSSの購読者ができると、そのなかに同僚でもいるんじゃないかというドキドキ感があり、ちょっと楽しい。

2ヶ月前にホットエントリになったuessay: 【2008年版】パソコン操作を華麗にスピードアップ(100tips) はてなユーザーの評価  livedoorユーザーの評価  Buzzurlにブックマーク

1.「ミcろそft」と入力してしまってもF9で「Microsoft」(全角英文字)と変換される。

2.さらにF8で「Microsoft」(半角英文字)となる。F9+F8に慣れると途中まで入力したのをDeleteで消してIMEを切り替えて入力し直す人がアホに見えてくる。

と書いて、「F10を押せば一発なのに・・・」と同情コメントを頂戴したのは僕の天然ゆえだが、身近にF8+F9を押してるような人がいたら、きっと僕のエントリを読んだんだな、とか考えると楽しい。一方で、仕事で改善してるようなことをそのままブログにしてしまったら、誰かに気づかれてしまうかもしれないというのは、ちょっと切ない。

もっとも、過去にBook Portfolioなどのサービスを公開した際に、いろいろな人に使って欲しくてSNSなどに書いてしまったので、何人かにとっては匿名でもなんでもないところが残念。今ぐらいの知名度があれば、匿名のままでもいろいろな人に使ってもらえただろうか。

欺術(ぎじゅつ)―史上最強のハッカーが明かす禁断の技法
欺術(ぎじゅつ)―史上最強のハッカーが明かす禁断の技法 ケビン・ミトニック ウィリアム・サイモン 岩谷 宏

おすすめ平均
stars日本の詐欺師の手口の20年ほど先行したノウハウ
starsソーシャルエンジニアリングとは「詐欺」のこと
stars必読書
stars"ハッカー"から学べること
stars日本は大丈夫か?

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さて、話はDEATH NOTEに戻って、こういった心理戦を楽しみたい人にお勧めなのが史上最強のハッカーとして知られたケビン・ミトニックが「フィクション」として書いたこの本。実際にミトニックが使ったテクニックが満載であるということは公然の秘密である。近頃、海外ドラマで妙に込み入った、ソーシャルハックのような騙し合いのシーンが増えたのも、この映画の影響ではなかろうかと思う。

一瞬で信じこませる話術コールドリーディング
一瞬で信じこませる話術コールドリーディング 石井 裕之

おすすめ平均
stars誘導は、戦場であることを人生に知らせてくれる
stars実際には使えないテクニック
stars何に惹かれるのか・・・
stars本書に書かれているコミュニケーション技術は,きわめて重要だと思う。ぜひ一ご読を。
stars読み物です

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コールドリーディングも一種のソーシャルハック。欺術が、相手から引き出すアクティブなテクニックであるのに対し、パッシブなテクニックとでも言えばいいだろうか。だから、直接的に使えるシチュエーションは限られると思うが、そういう術を平然と使う人もいるということは知っておいて損はない。

ヤクザ式ビジネスの「かけひき」で絶対に負けない技術
ヤクザ式ビジネスの「かけひき」で絶対に負けない技術 向谷 匡史

おすすめ平均
stars実践心理学
starsサブカル
starsおもしろい
stars真っ正直だけが戦略ではない
starsサラリーマン稼業、これは必須本

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最後に、本当に個人的に「心理戦」を戦ったという経験は、営業でお客さんとの駆け引きをしてるときだったが、そのときに相手が、なんでこんなことを言い出すのだろう、と悩み、そのときに辿り着いたのが向谷さんの本。同じ悩みをもつ同僚に薦めても、かなり好評だった。心理戦以前の問題もあるのだが、社会人になりたてで悩むことがあれば読んでみてもいいかもしれない。便利な世の中だ。

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2008.02.09

書評を幾つか

最近、図書館で本を借りることが多い。で、当たり前だが図書館の本は手元に残らないので、ちょっと思い出せる範囲で書いて残しておこうと思う。

Windowsプログラミングの極意 歴史から学ぶ実践的Windowsプログラミング!
Windowsプログラミングの極意 歴史から学ぶ実践的Windowsプログラミング! Raymond Chen 株式会社クイープ

おすすめ平均
starsこれは歴史的な事情で・・・が書かれた本

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タイトルの通り、Windows 1.0あたりからWindows XPまで、どのような事情で、どう仕様が引き継がれていったかを軽やかに語るエッセイ。「開発に携わっている人間であれば、過去の仕様に縛られるなんて日常茶飯事だから、そうだよねぇ、大変だよねぇ、とMicrosoftに同情しながら読めるかもしれない。元々はMSDN上のブログ。こちらも一応、RSSを購読しておこう。

ウェブ人間論 (新潮新書)
ウェブ人間論 (新潮新書) 梅田 望夫 平野 啓一郎

新潮社  2006-12-14
売り上げランキング : 11717

おすすめ平均  star
star参考になります
starウェブ後の社会とは
star梅田氏が言うように51対49で善が勝つ世界を期待したい。

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居酒屋で飲んでて、面白い話になったときに「今の話、面白かったから、もう一度、活字にして読みたいなぁ」なんて思うことがあるが、この本は、それを本当に活字にした感じ。ネット好きのブログ談義と、たまに「知性」を主張するような問題提起が織りなされる。たまに二人(というか梅田さんの方が多いが)がギャップ楽しんでいるところが面白い。一方で、誰かが「コンサルタントとしての梅田さんが出ている」と言ったのが印象に残ってて読もうと思ったのだが、あまり僕には、それが感じられなかった。

千円札は拾うな。
千円札は拾うな。 安田 佳生

おすすめ平均
starsまず考えてみる過程を、行動の前に必ず置くことの大切さ
stars起業家実践本
stars我田引水に成功!
starsビジネスの意識改革を
stars裸の王様

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有名社長が豪快に自己投資を語る一冊。29歳の社員に「飲食で1年に1000万使え」と1000万円を渡したり、読んでて気持ちよくなるぐらい豪快なエピソードが多いが、筆者のその行動哲学が、どのように成功に反映されているかという相関がほとんど見えないのが気持ち悪い。

自分の小さな「箱」から脱出する方法
自分の小さな「箱」から脱出する方法 アービンジャー インスティチュート 金森 重樹 冨永 星

おすすめ平均
starsわかりやすいようなわかりにくいような
stars理屈はわかる
stars問題の原因はあなたの「箱」かも
stars現代社会では必読かと。。。ホント必読!
stars何をやってもうまくいかない人が読む本

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図書館で本を借りるときは技術書1〜2冊+啓蒙書1冊という組み合わせで借りることが多いので、ちょっと前に話題になった啓蒙書を読む機会が増えた。「箱」も、その中の一冊だが、誰かが書いているように、よくわかるように書かれているのだが、最後まで読んでもよくわからないという不思議な一冊。これで巻末にセミナーの申込書なんかが付いていたら申し込みが殺到するんじゃないだろうか、という話はともかく、仕事とかプライベートとか、箱に入ってるゆえの無用な衝突って多いよなぁ、と思った。本の中に出てくる架空の会社みたいな職場作りも憧れる。

【ダイジェスト版マイ・ゴール】これだっ!という「目標」を見つける本
【ダイジェスト版マイ・ゴール】これだっ!という「目標」を見つける本 リチャード・H・モリタ ケン・シェルトン アーサー・R・ペル

おすすめ平均
stars人生の迷子からの脱出
stars迷ったときに
stars自分らしい目標
stars過去を知ることは自分を知ること
stars転職へのきっかけを与えてくれました!

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この本は・・・途中までしか読まずに図書館に返してしまった。成功してる人は記憶力がいい、記憶力とは自分に何が起きたかを覚え、生かすということだ、というようなことが書かれていたのが印象的で、かつ自分に足りていないかな、と思った。それにしても「箱」といい海外の啓発書は妙なストーリーに乗せた本が多いが、わざとらしくて共感するのが難しい。自分語りの方が、まだ読みやすいな。

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オマケに、近頃、図書館で効率的に本を探すのに試行錯誤してるので書いておこうかと思う。

1.GreasemonkeyでAmazonから探せる図書館まとめ - Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな新館 はてなユーザーの評価  livedoorユーザーの評価 に該当する図書館が近所にあれば登録しておく。

2.図書館に蔵書があれば、Amazonのウィッシュリストに加えておく。ウィッシュリストも携帯から見ることができるが、棚番号などメモしておけないのが残念。

3.タイトルと棚番号をcheck*padなど携帯で見ることのできるToDoにコピペする。まあ、これはちょっと作業として面倒だけど、やれば

そもそもオンラインで予約しちゃいなよ、という話もあるが、予約して取りにいくのも面倒なので、気が向いたときに行って、あったらラッキー、みたいな感じが僕には合っている。

TRAVELAX コンパクトブックライト (アダプター付)
TRAVELAX コンパクトブックライト (アダプター付)
おすすめ平均
starsこれが無いと夜が寂しい

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2007.09.24

暗号解読

いろいろ話題になっていたが、ようやく図書館で借りて読み終えた。今年読んだ中で最高の一冊かもしれない。

暗号解読 上巻 (1) (新潮文庫 シ 37-2)
暗号解読 上巻 (1) (新潮文庫 シ 37-2) サイモン・シン 青木 薫

おすすめ平均
stars新しい知の世界
stars暗号を切り口に世界史を読む
stars暗号をめぐる人間ドラマ
stars最高です.

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技術的なことについても欲求不満を感じさせない丁寧さだし、なにより、その技術でどれだけの人生がドラマチックに動いていることか。もともと戦争に使われたり、ドラマチックな素材には違いないかもしれないが、ここまで魅了させるサイモン・シンの文章力にもやられた。

今度は、ハードウェアやらソフトウェアやらを題材に書いて欲しいなぁ。

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2007.09.01

Rubyのコンパクトリファレンスが新しくなってた

東京の丸善で見つけました。7月に出たんですと。

0596514816Ruby Pocket Reference (Pocket Reference (O'Reilly))
Michael Fitzgerald
Oreilly & Associates Inc 2007-07-18

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日本語の前の版がAmazonで売り切れ(というか改版・増刷していない)だったので、マーケットプレイスで入手したのが、ほんの2ヶ月前。

そんなわけで買わなかったのですが、前の版と同じ新書サイズで持ち運びやすいし(少し厚くなった)、パラパラめくって、使いやすそうだったので、次に手にしたら買うかも。

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2007.06.06

「金持ち父さんの金持ちになるガイドブック」をクイズ形式で

前に「ユダヤ人大富豪の~」を読んだ感想をクイズ形式にブログにしたが、今回も同じ手で書いてみる。

この本、「金持ち父さんシリーズ」の人が書いた「まとめ本」みたいな位置づけ。他のシリーズを読んでみたいが、どれから読もうか迷ってるとかにおすすめ。もしくは、シリーズのほとんどを読んだ人が、最新のロバート・キヨサキの言葉に触れるために読んでもいいかもしれない。なにしろ「これは~で詳しく書いているが」という箇所が多いので。

で、クイズ。

1.銀行は[   ]を見たがらない

2.私は[  ]によって儲けた額よりも、[  ]によって儲けた額の方がはるかに多い

3.たいていの銀行員が金持ちでない理由は、彼らが[  ]ではないからだ

4.穴の中に落ち込んでいる自分に気が付いたらどうするか。[  ]

5.私からのアドバイスはこうだ。昼間の仕事はそのまま続け、新しいクワドラントで新しいことを始まりまでに、少なくとも[ ]年かけなさい。

答えは、あえて書かない方向で。(書店でお確かめくださいってやつ)

金持ち父さんの金持ちになるガイドブック -悪い借金を良い借金に変えよう
金持ち父さんの金持ちになるガイドブック -悪い借金を良い借金に変えよう ロバート・キヨサキ シャロン・レクター 白根 美保子

おすすめ平均
stars実践法はやっぱり書いてなかった
stars勇気が大切です。
stars金持ち父さんシリーズへの入門書
starsシリーズの携帯版として
stars金持ち父さんシリーズ入門編

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2007.05.13

徳力さんの新著「デジタル・ワークスタイル」を読んで

ある日、出張直前に徳力さんからの「献本、あと10冊」というメールが目に入った。「くれ!」とだけメールを書くのも失礼なので、会社に戻ってからにしようかと思ったが、きっと完売(?)だろう。

ということで、出張中の電車の中を、どんな本なのだろうと妄想していた。

話は飛んで、映画「バベル」の原題は旧約聖書のバベルの塔で、天まで届く塔を建てようとしたら、神が怒って人々に別々の言葉を話させてコミュニケーションを取れなくしたという話にちなんでいるのだとか。

実を言うと、最近のワークスタイルについては、これと似たような印象を持っている。情報漏洩やらコンプライアンスやらで、仕事の情報を扱うのに窮屈でしょうがない。なにものかが「効率化しすぎちゃダメ」と言っているような感じさえする。
徳力さんが描くデジタル・ワークスタイルが、せっせと「高い塔の建て方」みたいになるのか、それとも情報過敏な現代か。

で、ようやく書店でカラフルな装丁にご対面。あれ?徳力さん、こういったカラーだっけ?(ブログがWeb2.0的な淡い色彩を多いので)

4576070665デジタル・ワークスタイル―小さなことから革命を起こす仕事術
徳力 基彦
二見書房 2007-04

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それはともかく、読む前に余計な心配をしすぎた。例えばメールについて、いきなりGmailなどの最先端を持ってくるのではなく、現在的なメール環境を一通り流してから実に自然な書き方で確実に効率化させている。他の本だったら、本当に飛び込んじゃっていいのかよ!お前と俺とは違うんだよ!とツッコミたくなるんだろうけど、そう感じさせない。Gmailの「アーカイブ」の使い方の説明や、Livedoor Readerで「人間の目は1箇所に固定しておけば~実感できると思う」など、各種ツールの良さがわかりやすく、新しい手法を試すのが好きな人とかが読んで再発見するところも多いんじゃないだろうか。

個人的には情報収集で「師匠」「集団」「キーワード」というフィルタ設定が新鮮だった。2007年問題じゃないが、師弟関係により伝承されるような情報は、どんなに新聞や雑誌を読んでも吸収できない。ブログにより、失われかけた古典的なコミュニケーションが甦ってるような感じがした。

せっかくなので、僕自身の「フィルタ」話も少し。

少し前から「Geek」と「Watcher」の2つに分類している。Geekは技術的なことを書いているブログだが、例えばプログラマでなくてもサービスを生み出す立場の人はGeekに分類している。Watcherは、例えばAppleが何か発表したら、それにどういう意味があるのかなど、ニュースの読み方に新しい視点をもたらしてくれるブログ。GeekがWatcher的なことも書くことも多いが、あえて分けると、自分の営みと分けて書く俯瞰的な視点のある人、という感じか。

Geekのブログをまとめて摂取して、自分自身も「生み出す」ための活力を貰い、Watcherのブログをまとめて摂取して、ひとつのことを「多面的に捉える」ための能力を身に付ける。サプリのように、なくても生きていけるが、摂取することで自分のバランスを保っている。

そうそう、徳力さんの普段のブログがWatcher的なのにGeekのブログを読んだかのような活力が得られる秘密は、この本の最初と最後に書いてある。

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2007.04.29

プログラマが就職・転職する前に、発注者が仕事を頼む前に読むべき本

4274066568 Ship It! ソフトウェアプロジェクト 成功のための達人式ガイドブック
Jared Richardson William Gwaltney Jr. でびあんぐる
オーム社  2006-08-26

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僕自身は仕事でプログラムを作成する機会はないのだが、元請として発注する側に立つ機会は多いので、少しでも彼らの「言葉」を知っておこうと読んでみたのだが、読んで少し怖いと思った。

いわゆるCVSやSubversionなどのソースコード管理ソフトあたりの話から始まり、テストハーネスやレビュー、そして毎日のミーティングなどに話が及ぶのだが、それぞれの説明が怖いほど具体的なのだ。

ある状況、それは特別レアではなく、むしろ頻繁に起こりそうな状況で、ソースコード管理ツールを使っていなかったら、どうなっていたか、ということまで書いてあるわけだ。

プログラムに限らず、いわゆるITの世界は、「個人」の能力により効率が数倍ではなく数百倍まで開くのだが、それと同じことが「組織」にも言えるわけだが、それによって同じ能力のプログラマが幸せになったり不幸になったりする。

タイトルに「プログラマが就職・転職前に」と書いたのは、悪いほうの組織に入ってしまって不幸にならないよう、就職・転職前に、どういう環境だと不幸になるのか、という具体例を頭に入れておくのもいいのではないか、という意味で。

「発注者が仕事を頼む前に」と書いたのは、まさしく僕の立場もそうなのだが、仕事を頼む先の見極め方を知る方法として、現場の雰囲気を少しでも知るため(最近は開発者以外は打ち合わせ卓までしか入れてくれないところだらけだし)読んでおくといいと思う。

もちろん、俺が組織を変えていく、皆の仕事を効率よくしていくのだ、という志の高い人が読むべきなのは言うまでもない。というか、本当に、そういう人に読んでほしい。

海外モノ特有の言い回し(大聖堂とか)も、この本では嫌味でなく、おせっかいなぐらいに丁寧な実現への筋道まで示してくれている。

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2007.03.06

「実務で役立つWBS入門」をクイズ形式で

WBSはワーク・ブレークダウン・ストラクチャーのこと。プロジェクト管理に使う管理ツールだが、職業プロマネが大規模プロジェクトを回すときだけでなく、例えば結婚式の2次会みたいな規模でも、あるとないとでは大違い。

で、「実務で役立つWBS入門」は、まるで安っぽいノウハウ本のようなタイトルだが、一応、国防総省などで60年代からWBSに関わるWBSの大家による本。

率直な感想は、WBSの大家が書いた割りには、内容がぐるぐる回ってて構造化されてない本に感じる(WBSのSはStructureなのに)が、PMPやPMBOKの解説本で、あれだけWBSの重要性が叫ばれているのに、WBSの書き方を適当なボリュームで書いている本がほかに見当たらないという点で、これは貴重な一冊。

で、例によって、クイズ形式で内容紹介してみます。

[  ]パーセント・ルールはWBSの作成と分解手法の評価においてもっとも重要な指標です(p22)

正解は[100]。分解レベル(子)は親要素に属するすべての作業を表さなければいけないのがWBSの原則。実に当たり前のことなんだけど、他人の作ったWBSに「これで100%?」と問いかけることで、最低限のレベルをクリアしているか判別できることになる。もちろん、自分に対して問いかけることも多いと思うが。

[  ]は各要素で行う作業を定義するドキュメントです。(p36)

答えは「WBS辞書」。PM関連の本を読んでいたので初耳ではなかったが、「プロジェクト内での用語統一に使うのかな?」とか誤解していた。この本ではWBS辞書のサンプルも含まれており、ようやくイメージが沸いた。なお本書によると「短い要素名と違い、誤解や曖昧さがなく、ミスコミュニケーションを未然に防ぐ」という効果がある。

WBSの作成は[  ]で行うとよいでしょう。(p50)

WBSはプロマネが一人で作り上げるのではなく、メンバーが何人かで作ると「参加意識を高められる」というメリットがあるのだとか。WBS作成はプロマネの孤独な作業(レビュー時にメンバーから冷たく突っ込まれるという宿命も伴う)と考えていたが、作成する時点でワイワイやりましょう、ということですね。実行に移せるかな。。。というわけで、答えは[チーム]。

アクティビティはコントロールできるサイズでなければならない。Kerznerによると[  ]時間程度がよい。(p56)

この本は論文を幾つか引用しているが、絶対的な適正値があるわけではない分野なので、そのようになるのだろう。ちょっとしたシステム構築で1日ぐらいで完了するアクティビティも多いが、逆にスケジュールでひとつのタスクで長すぎる期間を取っているものに対しては、80時間(2週間ぐらい)ごとに切る余地はないかといった目安になるだろう。答えは80時間。

[  ]はプロジェクトで実施するべき作業と青果物およびサービスを明確に定義するためのドキュメントです。WBS辞書を修正して、契約ドキュメントらしい言い回しにすれば[  ]になります。(p73)

答えは[SoW(作業範囲記述書)]。どこまでやるか、という観点で施工区分図というのは、よく作成するが、WBSやWBS辞書の延長として作成するのがオススメらしい。

実際は構成図で描かないといけない箇所など、WBSの延長では間に合わない部分も多いと思うが、基本はWBSの延長という発想で作れば、よりシンプルに管理できそうである。

--

WBSに関する「常識」を再確認できて、周辺知識も身につくオンリーワンな一冊だが、個人的には、常識より「押し付け」みたいな感じがよかったかも。

実務で役立つWBS入門
実務で役立つWBS入門 Gregory T. Haugan 伊藤 衡

おすすめ平均
starsWBSそのものについてはよく解る
stars基本あっての応用
stars大変参考になりました。
starsさあ、作ってみようーにつながる本
starsWBSが役に立たないことがわかった

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2007.02.19

カバンに忍ばせたい12冊

少し前に「取得したい情報のポートフォリオ」というエントリを書いた。

http://goodsite.cocolog-nifty.com/uessay/2007/02/post_bf22.html

そのときに思ったのは「すぐに読み終わらない、長い時間をかけて自分に染み込ませるような本を常備しよう」ということなのだが、そもそも「カバンを軽くしたい一派」なので、あまり重い本は嫌だったり、意外に選び始めると敷居が高くて、いつかブログにまとめよう、と思うのだけど、なかなか選びきらない。

でも、本屋に立ち寄るたびに「ベストな常備本はどれだ?」と考えるのも疲れたので、ここで棚卸してみる。

7つの習慣 名言集

7つの習慣を読んだ人で、かつ自分に染み込ませたいと考えている人にとっては、まさに格好の本だと思う。英語版(原本)もある。

Daily Reflections for Highly Effective People: Living the Seven Habits
Daily Reflections for Highly Effective People: Living the Seven Habits Stephen R. Covey

Fireside 1994-03-21
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おすすめ平均 star
star英語版の役得
star良習慣の習得にはもってこい、、心があらわれます(^^)
star7つの習慣を実践するための副読本

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PMBOK問題集

ある資格ゲッターが「参考書より先に問題集を買え」と言ったが、PMPは他の分野に比べ、専門知識がなくても解ける問題もあるという話なので、試している。ただ、この本の難点は解説がPMBOKの抜粋だけという無味乾燥なもので、読んでもスカッとしないのが難点。PM本の中では最も軽い部類だと思う。

PMBOK問題集 PMBOKガイド第3版対応 Q & As FOR THE PMBOK GUIDE Third Edition
PMBOK問題集 PMBOKガイド第3版対応  Q & As FOR THE PMBOK GUIDE Third Edition プロジェクトマネジメント協会(PMI) 清水 計雄

アイテック情報処理技術者教育センター 2006-04
売り上げランキング : 13558

おすすめ平均 star
star微妙・・・

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通勤大学MBA<8> ケーススタディ

同じく手ごろな大きさで質問に答える形式の本。このシリーズは他に「事業計画書」なども図のセンスがよいので社内資料を作る際に手元に置いている。

通勤大学MBA〈8〉Q&Aケーススタディ
通勤大学MBA〈8〉Q&Aケーススタディ グローバルタスクフォース

総合法令出版 2003-02
売り上げランキング : 35556

おすすめ平均 star
star小さくても役に立つ
star3手詰め
starクイズ感覚で楽しめる本でした。

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大人の地図脳ドリル

「なりたい自分への合致度」と言えば、僕は地理オンチなので何かしらでカバーしたいと思っていたら、こんな本を見つけた。地図を新書サイズでクイズにするあたり、使い勝手に無理があるが、なかなかいいと思う。

大人の地図脳ドリル―右脳と左脳を鍛える!
大人の地図脳ドリル―右脳と左脳を鍛える! Group21

池田書店 2006-11
売り上げランキング : 570524

おすすめ平均 star
star本当に脳に良いのか?

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建築MAP東京mini

地理オンチをカバーするのに、地図を持ち歩くのは妥当な案。そういうニーズに答えるべく実に様々なコンパクト地図で溢れかえっているが、その中で、持つことで確実にユニークな視点を身につけられそうなのが、この一冊。

建築MAP東京mini
建築MAP東京mini ギャラリー間

TOTO出版 2004-09
売り上げランキング : 72156

おすすめ平均 star
star携帯性とその情報量は◎
starポケットに建築マップ

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ジャズでめぐるニューヨーク

誰だったか「パリに行ったことはないが、小説や映画の舞台としてのパリをしっているから、通りの名を聞いただけでイメージできる」みたいなことを聞いて、なんかカッコイイと思った。

僕だったら、行く用事はないけど、ニューヨークがそういう街にできて、かつ50歳ぐらいに現地に行くなんてことがあると面白いなぁ、と妄想できて、かつジャズの教養も高められて、次に買うCDも自然に決まるという、お得な一冊。

ジャズでめぐるニューヨーク―充実のミュージシャン&クラブ・ガイド
ジャズでめぐるニューヨーク―充実のミュージシャン&クラブ・ガイド 常盤 武彦

角川書店 2006-04
売り上げランキング : 76648

おすすめ平均 star
star読むとニューヨークへジャズを聴きに行きたくなります!

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ほめことばハンドブック

最近、本屋で見つけてコンセプトの面白さに唸ったのが、この一冊。読んだ感じ、そんなに特別なことを言ってるわけではないのに効果は出そう。買おうかどうか迷っているところ。

ほめ言葉ハンドブック
ほめ言葉ハンドブック 本間 正人 祐川 京子

PHP研究所 2006-12-21
売り上げランキング : 3251

おすすめ平均 star
star効果的なほめ方の秘訣が良く分かります。これで貴方も「ホメ達人」
starちと、、てれますけど、、、
starこんな本がほしかった!

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お金儲けセラピー

この本もコンセプトが面白いと思った。斎藤一人さんの本は読んだこと無いのだけど、たくさん書いている本のエッセンスという感じでお得な漢字も刷るし、別の意味で「なりたい自分」に合致している。

お金儲けセラピー
お金儲けセラピー 斎藤 一人

KKロングセラーズ 2006-11-25
売り上げランキング : 1007

おすすめ平均 star
star宗教力と商売力
starお金の徳性を知ろう!
starお金に愛されよう

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トム・ピーターズのマニフェスト(2)リーダーシップ魂

セラピーとは逆にヒートアップできる熱い本。薬よりも元気になる。

トム・ピーターズのマニフェスト(2) リーダーシップ魂。
トム・ピーターズのマニフェスト(2) リーダーシップ魂。 トム・ピーターズ 宮本 喜一

ランダムハウス講談社 2005-09-10
売り上げランキング : 24692

おすすめ平均 star
starトムがもっとも生き生きとしている本
star人材革命!
starトム独特の口調健在!

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松下幸之助「道をひらく」

最近、コンビニに並んでいて違和感を感じたのだけどブームなのだろうか。会社を「公器」と位置づけたり、現在の僕の感覚と大きく乖離している点も多いのだけど、「自信を失ったときに」「困難にぶつかったときに」など、常備しておく事で意味を見出す本かもしれない。

道をひらく
道をひらく 松下 幸之助

PHP研究所 1968-05
売り上げランキング : 455

おすすめ平均 star
star私にとっての聖書です。心に届く何かがある本
star尊敬する人物は松下幸之助…
star深い人生哲学を学べた一冊

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ハンディ・カーネギー

これも松下幸之助と同じく上の世代の本かなと思うが、カーネギー氏が亡くなったのはなんと1955年。つまり、それだけ生き続ける古典というわけで、読んでみようかな、と思った。名言集もセットである。

関係ないが、ドラッガーとかの名言集を文庫にしてほしい。

ハンディーカーネギー・ベスト Handy Carnegie’s Best
ハンディーカーネギー・ベスト Handy Carnegie’s Best ドロシー カーネギー

創元社 1986-11
売り上げランキング : 20682

おすすめ平均 star
starこの大きさが素晴らしい。
starビジネスマン必読書
starコミュニケーションスキルの重要性が認識できる

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寺山修二「名言をポケットに」

ポケットに入れてください、という謳い文句の名言集は実に多いが、ヤクザの用語集とか、集めた人が違うと、こうも違うものか、と新たな発見のある一冊。

ポケットに名言を
ポケットに名言を 寺山 修司

角川書店 2005-01
売り上げランキング : 69694

おすすめ平均 star
star言語表現の限界に挑む・・・?!(;'Д`)ハアハア  
star寺山修司の感性が見える
star素敵です。

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あ、12冊もカバンに入らないか。

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2007.01.22

IBM箱崎ビルの紀伊国屋を覗いてきた

近所に寄ったので、IBM箱崎ビルを覗いてきました。あのビル、首都高とか走ってても目に付くので気になってたんですよね。

で、別にアポがあるわけじゃないので、本屋ぐらいしかのぞいてないんですが、ほかにビル内(というか敷地内)にタリーズコーヒーとThinkPadのショールーム、それから旅行代理店と郵便局まで揃っていました。

で、本屋。やっぱり面白かった。

AIXの運用管理書が2003年のものが平積になっていたり、ワトソンJrとワトソンシニアの本が一冊ずつ、これも目立つスペースに。現CEOのパルミサノ氏は本は書いてないけど、前任のガースナー氏の「巨象も踊る」は置いてなかったような。つまり「紀伊国屋-IBM箱崎店」でなければ、ありえない品揃え。

あと、トム・デマルコのシリーズとか日経BPのOracle本のシリーズとか、店員さんが揃えるのが好きなのかな?と思うぐらい、ぴっちり揃ってて不思議な感じでした。あとPMBOK関係は普通より多かったかな。
http://www.kinokuniya.co.jp/04f/d05/4_050001.htm#tokyo10

英語のスペースは、外資系だから簡単な本とか置いてないのかな、とか思ったけど、そこは普通。

IBMが紀伊国屋にオーダーしたわけじゃないと思うけど、IBM関係者しか来ないことを必死に考えての品揃えなんでしょう。検索したら「Web2.0フェア」までやってたし。

新宿のMicrosoft本社は、やっぱり向かいの紀伊国屋を活用しているのだろうか。東名の入り口に見えるSunの用賀本社とか、Googleの入っている渋谷セルリアンタワーとか、ちょっと寄る用事があったら気にしてみよう。

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書き終わって気づいた。六本木の本屋が、どうりで面白いわけだ。

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