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2018.03.24

稲田将人の「戦略参謀」は憑きを落とす経営書

書店で「戦略参謀の仕事――プロフェッショナル人材になる79のアドバイス」という本が平積みになっていて、書店に申し訳ないと思いながらKindle版のレビューを見ていたら、同じ作者による「戦略参謀」が小説形式で読みやすそうなので、そっちの方から読んでみることにした。

主人公が、上司と、上司の旧知のコンサルタントに学びながら成功を収めていく形式だが、主人公がノートを取らずにコンサルタントの話を聞いて怒られてしまうなど社会人の基本みたいなところから始まり、職場ヒアリングを進める際の手際のよさなど、コンサルタントとしての経験が豊富な著者ならではのテクニックなども散りばめられている。

最初の方は、いろいろな立場の人が読んで役に立つような物語の配慮を感じたが、物語自体も意外な展開で、予想していた以上に楽しめた。作中の安倍野というコンサルタントは、安倍晴明を意識した設定のようで、憑き物というキーワードが出て来るが、それ以外にも人事の話で例え話に出てきた不動明王がクライマックスでも出て来るなど、物語としての仕掛けもあって楽しい。

本社の企画もあれば、支店の企画など、いろいろあると思うが、企画という仕事をしながら「俺、何のためにこんなことやってるんだろう」と思っている人がいれば、本書でスッキリし、モチベーションも高まると思う。また、現在は企画職ではないが将来的に考えている若い人が読んでも得るものはあると思う。技術職は、ある程度の年齢からマネジメントに放り込まれ、勝手がわからず詰むという話をよく聞くが、小手先のマネジメントではなく、本書のような仕事観を早い段階で抑えておくのもいいかもしれない。

続編の「経営参謀」も読んでみたい。

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