賞味期限切れとなる技術
PipesY!Mapというページを作って思った。僕が好む技術の寿命って短いなぁ、と。
PipesY!Mapを作った動機は、Yahoo! Pipesの地図が荒すぎて使い物にならなかったからなのだが、Yahoo! Pipesで地図を使うためにはローカルサーチ、すなわち「東京駅」と入力して緯度経度を返すサービスとの連携が必要になる。Yahoo! JapanのローカルサーチをYahoo! Pipesに組み込んでみたが、Yahoo! PipesでUTF-8を渡してくれないので、うまく動作しない。(UTF-8を渡せない問題については、Pipesの開発者は「そのうち対応するよ」と言ってるようだ)
Pipesを使わず自前でコーディングすればよさそうなのだが、そういう気になれないのは、過去のプログラム経験のせいかな、と振り返ってみた。
僕が、いわゆるプログラムの類いに触れたのは大学4年の頃である。研究室に配属時にプログラムを教えられるのだが、プログラムを習熟した順に研究テーマが決められるという不思議な習慣があった。プログラムが組めないと研究にならなかったが、当時の助教授からは手段が目的化することのないよう口酸っぱく言われ、ロジックとビューは別プログラムとすることがほとんどだった。Excelで表示すればよさそうなものであればCSVで出力するし、適当なバイナリで出力してもNIHやSpyglass Transformなどビットマップ化するツールがあったので、ほとんどビューを書いたことがない気がする。
当時、家ではMacintoshを使っていたのだが、ニフティサーブを利用するために通信ソフトとログ切り出しソフトとログビューアが別々のプログラムだった。素人にとっては敷居が高い気もするが、ちょっとした工夫はしやすかった。余談だが、僕がネットに公開した最初のプログラムはニフティサーブのメールのログを切り出してOutlook Expressで読み込める形式に変換するというものだった。
そんなこんなで、表示に興味を持たない一方で、楽をする技術は磨いていた。測定器からRS232Cでデータを取り出したり、GPIBで制御したりという技術はせっせと磨いたし、
少し前にExcelのマクロでsendkey関数を使って他のアプリケーションを操作することについて書いたが、それも当時から使っていた。前の日の帰り際に仕掛けて翌日に結果を見るための技術というのが好きだった。
また、プログラム自体も面倒なことから逃げるようになった。たまたま当時、awkという言語を知ったのだが、テキスト処理に限定すればC言語どころかPerlやRubyと比べても圧倒的に直感的に、かつ少ない行数で目的を達成できる。
就職してから、仕事でプログラムを書く機会はなくなったのだが、有志でデータベースを作ろうという話になって、期限がタイトだったのでPHPとMySQLでなんとか動くものを作り上げたことがある。ただ、このときも、すぐにSmartyなど自分でコードを書かなくても済みそうなものを好んで使うようになった。気付いたら楽できるものを探していたと言うべきか。
で、Yahoo! Pipesである。
言語仕様なんか覚えなくても、画面の左側に並ぶ関数をドラッグして繋ぎ合わせれば目的を達成できてしまう。使ってるパソコンが未だにPowerPCの載っているMacだろうが、実際にカリカリと処理しているのはYahoo!のデータセンタにあるCPUである。こんな恵まれた環境で新しいパソコンとかに興味を持つ方が難しい。
誰かが技術者の定年が35歳であるとした根拠のひとつとして、35歳にもなると経験が豊富となり、がむしゃらにコーディングしなくても済む方法があることを知ってしまうのだと書いているのを読んだことがある。
ただ、趣味でプログラムを書くことに関して言えば、楽をすることについては極限まできたので、逆行して手作業で何かすることも覚えないといけないだろうか。面倒だなぁ。
面倒ついでに、タイトルを「賞味期限切れとなる技術」としたのは、自分が身につけて来た技術(特に言語)を振り返ってみて、何年も後に使わなさそうなものばかりだと思ったので、そういうテーマで書いてみようと思ったのだが、書いているうちの別の結論になった。でも、新しいタイトルを考えるのも面倒なので、そのまま残しておくことにします。

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